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XV

spacer 触れた指先が溶けて
消えてしまいそうな
滑らかな肌をなぞり
溜息で汗ばんだ体に
溶けた指先で触れて
お前に吸い込まれる
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The Devil/悪魔
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The Devil

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The Devil/悪魔

カードの持つ意味:
【悪魔】は「誘惑」や「堕落」、「欲望」を表すカードです。が、このカードも解釈がまちまちです。
まず、描かれている悪魔。スタンダードなタロットでは山羊の角を生やした悪魔、である事が多いです。古いものではもっと小悪魔的な(虫歯菌のイメージのステレオタイプみたいな)モノであったりする事もあるようです。この山羊の角を生やした悪魔とは。サバトを司るバフォメットと言う悪魔がいます。で、まさにそのものズバリな見た目です。もっと辿って行くと、どうもギリシア神話の牧神パンのイメージのようです。パンにはディオニュソスと言う弟子がいて、そのディオニュソスはお酒の神様でもあるため、祭りが派手で大騒ぎでそれはもう大変な事になっていて、それがサバトへの連想を促したのではないか、との事です。サバトはキリスト教で尊いとされる事とまったく逆の事をしますので、「堕落」したり「退廃」していたりするわけです。
「15」はバビロニアの女神イシュタルにとって神聖な数であり、「5×3」は生殖器の暗示なのだそうです。イシュタルは性愛の女神でもありますし、ルシフェルと同じく金星の象徴として扱われます。イシュタルもまたキリスト教に敵視されて悪魔として取り込まれ、アシュタロトと言う名前で有名になっています。
また、「1+2+3+4+5」つまりタロットの魔術師から法皇までのカード、つまり位の高い人間の数字を全て足すと「15」になります。
で、悪魔ってなんでしょう。
絶対悪、と言うありえない価値観を持った存在の事、でもいいんですが、タロットの寓意の場合「敵対者」と言うよりは「誘惑者」のイメージが強いような気がします。
自分で直接手をくだすと言うよりも、「人をそそのかして悪い事をさせる」、もしくはそのまま「スパイ」「ヘッドハント」なんて意味の方がしっくりきます。
「そそのかす」と言えば、やはりキリスト教的な話を思い出す方が多いのではないでしょうか。イヴをそそのかした蛇、キリストの「人はパンのみにて生きるにあらず」の話などなど。
この場合も悪魔はやはり「敵対者」と言うよりは「誘惑者」として描かれています。「誘惑」に耐えられるか否かを試しているかのようにさえ見えます。

正位置:
誘惑/秘密/遊び人/束縛/欲望
逆位置:
怠惰/腐れ縁が切れる/快楽主義/解放/勇気

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